みなさんこんにちは、北限のゆず調査団・早稲田大学4年の塩山です。 今回は、小友町の正徳寺さんに8月に聞き取り調査を行ったときの様子をお伝えします。
正徳寺さんの本堂の脇にゆずの木がありますが、これは僧坊と呼ばれるお寺の建物を建て替えた際に植えたゆずで、樹齢30年程度です。 建て替える前にあったゆずの木は、どこから持ってきたのかも定かではなく、切るか譲るかして現在はありませんが、その代わりに建て替えを指揮した気仙大工の方が、家のゆずの種から生えた苗木をお寺の境内に植えたものが、現在正徳寺さんにあるゆずの木です。 昨年は裏年で全く実がならなかったそうですが、今年はいくつか実がなっている様子が見られました。 ゆずは、なますやみそなどに入れる、ゆずの砂糖漬けにお湯を注ぐ「ゆず湯」として楽しむ、お風呂に入れる、親戚などにおすそ分けする、といった幅広い使い方をされていました。 今回の調査で印象的だったのは「過去のことを伝えていくことが大事」という言葉です。 正徳寺さんの境内にある庭木には、東本願寺にお参りにいったお土産として持って帰ってきたというエピソードがありましたが、このようなことも昔の人たちが語り伝えてきたからこそ、現代の私たちが知ることができるということに気づかされました。 私たちが北限のゆずについて調査し分かったことも、形にして残していきたいと思います。
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